新中野駅から徒歩2分。
青梅街道を曲がった裏路地に、13席だけの小さなイタリアンがあります。
ミシュラン2つ星レストランで修業を積み、出張シェフとしてキャリアを重ねたオーナーシェフ・三浦さんが2022年1月に開いた「カルボナリ党」です。
カルボナリ党のオーナーシェフ、三浦さん(中野区中央)

カルボナリ党の店名は”炭焼き職人”を意味する言葉から。
看板メニューの椎茸パスタで知られるお店ですが、今回は自家製ベーコンのカルボナーラ(ディナー限定)を作ってもらいながら、料理への思いを聞きました。
キャベツを持ってこいって言われて、レタスを持っていったレベルから始まった

ナカマニ何歳から料理の世界に入ったんですか?



18歳からです。
最初はフレンチのお店で、『キャベツを持ってこい』って言われてレタスを平気で持っていったレベルから始まったんですよ(笑)。
包丁も使えない、右も左もわからない、イタリア語もフランス語もわからない。見て覚えろの時代で、泣きながらやっていましたね。
それでも続けられたのは、負けず嫌いだったからだと話してくれました。



見返してやろう、あの人を超えてやろうって気持ちが、思ったより早い段階で入ってきたんですよね。
それが続いた理由ですかね。
そこから26年。今の自分を誰も想像していなかったと三浦さんは笑います。
香りのためにわざわざひと手間かけているんです





ディナーで提供されているカルボナーラについて、こだわりを教えていただけますか?



自家製ベーコンと卵ソース、この2つがツートップですね。
どちらが強くてもダメだし、弱くてもダメで、両方揃って当店のカルボナーラになる、という感じです。
卵ソースとは、卵に水分を加えてソース状に仕上げたもの。
フレンチ出身の三浦さんだからこそのアプローチをしています。





僕は日本でフレンチをやっていたので、どちらかというと卵ソースのイメージで作っています。
そうすることで最後までしっとり美味しく食べられる状態が続きます。
全体的にどの料理も重く(クドく)なく、バランスを考えて美味しく食べれる状態に仕上げています。
もう一つのこだわりである自家製ベーコンは、桜のチップで燻製し真空にして寝かせる。
2日がかりの仕込みが毎週繰り返されています。





ベーコンについて教えていただけますか?



自家製ベーコンは、ここでしか食べられないものにしたかったんです。
燻製しない場合と比べると、食べた瞬間の香りが全然違うんです。その香りのためにわざわざひと手間かけています。
実は大事なのはしっかり炒めるところで、あそこで香りを最大限に引き出すことができるんです。
卵料理は途中で止まれない。一定のリズムと温度なんです





カルボナーラを作っていて、一番難しいところはどこですか。



カルボナーラって卵料理なので、途中で止まれないんです。デザートと一緒で、一定のリズムと温度が大事で。
温度が高すぎるとダマになってしまうし、低すぎると卵臭くなってしまう。
その中間の最適な温度を瞬時に見極めてしっかり保って出す、というのが一番難しいですかね
パスタの茹で時間は7分。
その間にソースを作り、合わせて仕上げるため、一連の流れを止めることはできません。
ランチタイムにカルボナーラを提供していないのも、忙しい時間帯に「止まれない工程」を入れられないからです。





その感覚はどうやって身につけたんですか?



数をこなすことですかね。
100回やった人より1,000回、10,000回やった人の方が上手くなっていく。
お客さんに美味しいと言ってもらうことが一番大事なので、そこに持っていくまではすごく考えましたね。
全部がカチカチカチってパズルみたいに重なった時に、初めて今の状態になる





料理を作る上で、大切にしていることを教えてください。



僕は、料理を作る上でパズルみたいな作り方をしているんですよ。
ベーコン、卵、パスタって分けて、全部がカチカチカチってパズルみたいに重なった時に初めて今の状態になる。
どれかひとつが大きくても小さくてもはまらない。
このパズルのピースは、26年間の修業で積み上げてきたものだと三浦さんは続けます。





想像のパズルじゃなくて、26年間苦労してきたピースがいっぱいあって、これとこれ合うんじゃないかなって持ってきて、1枚のパスタにする。
引き出しって昔よく言われましたけど、僕はパズルみたいな感じでやっていますね。
頭の中をいつも空っぽにしておく、というのも三浦さんのスタイルです。



全部頭に入っている天才とは逆で、僕は何もない状態でやらないとうまくいかない。
営業前に雑念があるとダメで、空っぽだからこそ無制限にピースを組み合わせられる感じがするんです。
皿の端にソースが少し残って、それをパンにつけてドンピシャ——そこが大事で





カルボナーラで意識していることはありますか?



師匠から言われた言葉がずっと刺さっていて。
『食べ終わった後にお皿に少しソースが残って、それをパンにつけて食べた時にドンピシャな量だ』って。
それをカルボナーラに落とし込んで、卵ソースにして最後まで食べてもらうのはすごく意識しています。
最後の一口まで絡み続けるソース。そのためにあえてソースの量を多めにしています。
食べている間ずっとソースが生きている状態。それが「卵ソース」という形に行き着いた理由でもあります。
日本のいいものを作っている職人さんたちを繋げて、伝えられれば





素材はどうやって選んでいますか。



直接繋がることが一番ですね。
北海道の標茶町から北あかりを直接だったり、鹿を直接だったり、三重県からもその日のものを産直で届けてもらったり。
お客様にとって大切なことと、日本人として何ができるかなと思った時に、そこに行き着きました。





生産者さんとはどうやって出会うんですか。



食べに来てくれた方が実は農家だったり、料理教室の縁で三重の生産者に繋いでもらったり。
やっぱり美味しいんですよ(笑)。
だから僕は最低限のことしかやらなくていい。塩とオイルとちょっとした火入れ、それだけで美味しいものができる。繋がりが大事ですかね。
みんなで楽しい、美味しい、幸せな空間を一緒に作れれば





最後に、まだ来たことがないお客さんへ一言お願いします。



言葉足らずかもしれないですけど、一生懸命やっています。
みんなで楽しい、美味しい、幸せな空間を一緒に作れればいいなと思いますので、ぜひ足を運んでみてください。
カルボナリ党のカルボナーラ(ディナー限定)


ディナー限定のカルボナーラ。


カルボナーラは一連の動きで止まれないため、ランチは提供しておらずディナーの際に楽しむことができる一品。


フレンチ出身の三浦シェフだからできるアプローチ。
店舗情報:カルボナリ党(中野区中央)


今回は、新中野にある「カルボナリ党」さんに伺わせていただきました。



お店の詳細は、インスタを参照にしてぜひ行ってみてください!
| 概要 | 詳細 |
|---|---|
| 店舗名 | カルボナリ党 |
| 住所 | 東京都中野区中央5丁目6−29 |
| 最寄り駅 | 丸ノ内線「新中野駅」から徒歩2分ぐらい |
| 営業時間 | [月〜水・金〜日] 11:30〜13:15/17:30〜 21:30 |
| 定休日 | 木曜日(詳細はインスタ参照) |
| 電話番号 | 080-2441-8008 |
| 店舗情報 | Instagram @karubonaritou |








